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【実践講座レポ】SHIFT PLUS現役社員が講師を勤める「ヒンシツ大学」は、実践的なノウハウから本質的な思考まで学べる講座だった!

2021年7月29日

和田志帆

昨年、高知県のIT人材育成を目的にSHIFT PLUSの現役社員が講師を務め、高知情報ビジネス&フード専門学校様で開講した「ヒンシツ大学」

2年目を迎えた今年度も、システム工学科の2年生を対象に授業が行われました。

そこで今回は、実践的な授業を取材して、授業の内容や参加した学生さんの感想から「ヒンシツ大学」の全容を紐解いてみることに。

取材を通し「品質」に対する考えだけではなく、社会人として仕事をする上での本質的な部分まで学べる構成を実感できる声も集めていますので、ぜひご一読ください!

「ヒンシツ大学」とは?

「ヒンシツ大学」とは、弊社のグループ企業「株式会社SHIFT」が運営を行うソフトウェア専門の教育機関です。

昨年度、弊社がそのノウハウを引き継ぎ、高知県で初めて本講座がスタートしました。

SHIFT PLUSの現役社員が講師となり、ソフトウェアや品質保証のノウハウを広め、IT人材の育成を行う取り組みです。

詳しい内容や昨年の授業の様子は下記ブログ記事にて紹介していますので、よろしければご覧ください!

IT未経験者に大人気!ソフトウェアテスト専門の教育機関「ヒンシツ大学」が高知で開講!
IT業界の即戦力に!未経験者向けの実践的な講座「ヒンシツ大学」レポート

◆「ヒンシツ大学」でSHIFT PLUSが目指すこと

SHIFT PLUSは「ヒンシツ大学」の講座を通して、受講学生に品質保証の仕事の大切さや奥深さを知ってもらい、将来の選択肢を増やしたいと考えています。

また、現役社員が講師なので、現場をより深く知ってもらい、学生が抱いている社会人のイメージや実践的な業務に対するギャップを埋められる機会としても最適です。

弊社は高知県のIT企業として、今後もIT人材の育成に寄与することで、高知で活躍するIT人材の育成を目指します。

「ケーキ」をテーマに品質テストの観点を学ぶ!

品質を確認するためにはテストを実行して検証する必要があります。

そして、どんなテストを行えば品質を確認できるのか、テストの実行手順の作成も品質保証に必要な業務の一つです。

そこで今回は「ケーキ」をお題に自分たちが目指す「品質」を可視化させ、どのようなテストを行う必要があるのかを実践的に学ぶ授業が行われました。

<ケーキの種類(上記イラスト画像参照)>
A:バースデーケーキ
B:キャラクターが描かれたケーキ
C:ギネス世界一の長さに挑戦したケーキ
D:ケーキバイキング用のケーキ
E:宅配用のケーキ
F:巨大ウエディングケーキ
G :タワーパンケーキ

まずは上記7つのケーキから一人一人が検証するケーキを決定!

ワークシートに書かれた「味」「作りやすさ」「見た目」「柔らかさ」「大きさ」「提供価格」「長持ち」「付加価値」といった品質カテゴリから、担当ケーキの品質の重要度をそれぞれ5段階で可視化することに。

その後、可視化した重要度を参考に、それぞれの品質を検証するためにどんなテストを行えばよいのかをワークシートに書き出していきました。

視覚や味覚といった「五感のテスト」から「陳列方法」「作成から販売までの流れ」「ケーキ素材のバランス」、さらに「購入者が満足できるかアンケートを取る」といったさまざまなテスト方法やテストの観点をチームに分かれて模索!

ケーキの種類ごとにそれぞれの特徴や販売方法があり、重要視する項目やどんな視点でテストを行うのか、みんなで悩みながら意見を出し合う光景が多く見られました!

後半は、同じケーキを選択した人で同じチームになり、ワークシートの内容を共有して、さらに詳細な情報を洗い出し。

最後に自分たちの考えたテスト方法やテスト観点の分析を他のチームと見比べ、代表者がワークシートの詳細を発表して授業は終了しました。

ちなみに各ケーキのテスト観点を以下へご紹介。
想像以上にさまざまな視点が必要であることを実感する実習でした!

【バースデーケーキ】味や見た目などをバランスよく品質を整えて、ローソクを刺したときに問題が生じないか。

【キャラクターケーキ】見た目が似ていて、もらった人に喜んでもらえる付加価値が最大のポイント。そのほかに著作権や持ち運んでも崩れないような耐久性のテストも必要。

【長さ世界一に挑戦したケーキ】長さが基準に達していることがすべて。味の優先度は低くてOK。屋外で作り上げることを想定が必要。

【ケーキバイキング】種類が多数あることや撮影を想定した見た目の観点。ケーキの組み合わせに関して一番考慮してほしい。「濃厚すぎるチョコケーキを食べたあとに他のケーキを食べても味がしない」「味が喧嘩してしまっていない」など。順番によっては想定していない不具合が発生するというのはソフトウェアテストでもよくある。

【宅配ケーキ】持ち運べる最大時間を試す耐久性。柔らかすぎると崩れてしまう可能性あるため、崩れにくい素材構成にする。実際に注文→配送→受け取りの流れでテストをしてみる。

【巨大ウェディングケーキ】演出込みの付加価値で普通のケーキで用いるような観点とはまったく違う発想が必要。とても大きいものなら、会場まで問題なく運べるかや、形が崩れないようにケーキカット前後の流れで考慮すべき点はないかの確認も必要。

【タワーパンケーキ】多少の食べづらさはあってもインパクトある見映えがあるかどうか。他店と比較してインパクトあるものなのか、オリジナリティがあるものなのかなど。

【そのほかの観点】
・ホールケーキをカットしたときの断面の見映え
・カットケーキにフィルムを巻いた時の見た目やフィルムを剥がすときの剥がしやすさ
・アルコール入りケーキに表示以上のアルコールが含まれていないか
・アレルギー成分表示と実物の成分に差異がないか
・試食会やアンケートを実施して反応を確かめる

今回の授業の感想を受講生に聞いてみた!

授業を終えた受講生に今回学んだことや重要視した部分、難しいと感じた点をインタビューし、回答を以下にまとめました。

ーーケーキをお題にした授業を受けて感じたことや学んだことを教えてください。

僕は目先の細かいところしか見ていなくて、広く見るというのがあまり習慣的になかったので、今回の授業を通して、全体の流れを見ることが大切だと思いました。

私はキャラクターケーキを選択しましたが、他のケーキバイキングやウェディングケーキなどの分析の形を見たときに、作り方やテストの観点が全然違うことを実感しました。

また、テスト観点を考える際、先生からの「キャラクター写真の著作権許可の確認が必要では?」というアドバイスは、自分たちが持っていない視点ですごいと感じました。

私はプリントしたものをお客様に見せて「喜んでもらえたらいいな」ぐらいの考えだったので、キャラクターの場合は制作元の確認も大事だということを学びました。

ケーキという点にこだわらずに、他のテーマだとしてもいろいろな観点から見ることが大事だということが分かりました。

全ての品質項目で満点を目指そうとするとお金も時間も膨大にかかります。どちらも有限なので、重要視すべきところは何なのかを考えることがテストでも重要になってきます。

ーー重要視したのはどの点ですか?

<バイキング用のケーキを選択したお二人>

トレーにあるケーキの不足を無くしたり、アレルギーが多い人がいるかもしれないので、アレルギー成分の少ないケーキを提供することを重視しました。
見た目を一番重視しました。見栄えが一番大事なので、色々な種類のケーキを置いて、好きなお皿をとるというのができたらいいなと考えて選びました。

ターゲット(ペルソナ)が自分から遠い人(異性や別世代など)の場合もありますし、チーム内の認識が実はズレていたということもありえますので、可視化して認識のすり合わせをすることはとても重要になりますね。

ーー今回のワークで難しい点はどんな点でしたか?

ウェディングケーキを選択したのですが、自分が今まで結婚式に出席をしたことがないので、どんなものなのかというイメージ自体がそもそもない状況で、何を大事にしようと想像するのが難しかったです。

一生に一度、思い出に残るものであるべきかなというのを念頭において、どんなテストが大事なのか、何を重要なポイントにするか、それぞれのテストの観点を考えてポイントをふっていきました。

検証するものを理解していないと品質管理もできないという点、完成形を知っておくことが大事かなと思いました。

自身が検証する対象がどんなものなのか分からないといったケースが発生しました。実務においてもこういった事例は発生し得る可能性があるので、実践に近い経験につながったのではないでしょうか。

取材を終えて

「ヒンシツ大学」では、パソコンを用いた技術的な授業だけではなく、今回のようにワークを通してどんなテスト方法やテスト観点が必要なのか、実践的な思考を体感できる授業も用意されています。

例えば「ケーキ」といった身近なものをテーマにすることで、「品質保証」のテスト業務がどんなものなのか、イメージが湧きやすい内容である点が、この講座のポイントだと考えます。

また、受講生が「自分たちになかった視点を先生から学ぶことができた」という話から、現役の社員だからこそ持つ現場のリアルな視点を学べる機会なのだと再認識しました。

さらに、自身が体験したことがないテスト対象のケーキを選択した受講生から「検証するものを理解していないと、品質管理もできないと感じた」という声も。

この事例は、実務でも経験する可能性があり、実践的な授業の意義を実感するものでした。

最後に「相手の立場に立って考えることが一番大切だと感じた」と話してくれた受講生の声がとても印象的で、価値観や品質を自分の物差しだけで判断せずに、相手からはどう見えているか、仕事の本質的な考え方まで学んでもらえる「ヒンシツ大学」の可能性を感じる取材となりました。

高知情報ビジネス&フード専門学校」の皆さま、取材にご協力いただきありがとうございました!

今後もSHIFT PLUSは「ヒンシツ大学」の講座を通じて、多様化する時代にも通用する本質的な考え方を持った若者を増やしていけるよう、人材育成に寄与して参ります。